卒業生の声

鈴木 理菜(兵庫県立高等学校、2017年新任)

私は大学4年生のとき教員採用試験に合格し、この春から兵庫県の公立高校で数学を教えています。私は高校生の頃から将来は高校教師になりたいと思っていました。教育学部に行くという選択肢もありましたが、数学の専門性を高めたいという考えもあり府大の数理システム課程(新・数理科学課程)に進学しました。府大は教育学部もなく、一見教育系の就職は不利じゃないかと考える人もいるかもしれません。確かに教育系に就職する人は多くはないですが、だからこそ様々な考えを持つ人に出会うことができ、教育だけに偏ることなく多様な視点を持つことができました。また、数理システム課程(新・数理科学課程)では様々な分野の数学の授業があり、専門性をしっかりと高めることができます。そして夢を応援してくださる先生方の支えもあり、卒業研究と並行して教員採用試験に向けてしっかりと勉強することができました。数学の教師になりたい人、また興味がある人にはおすすめの課程です。

 

本行 朱音(三菱電機株式会社、2016年入社)

私が数理工学科(新・数理科学課程)に進学した理由は、進路選択当時、周囲で数学ができる人は魅力的な人ばかりだったからです。府立大学の数理工学でも先生方や先輩、同期の仲間や後輩は、みんな面白くて刺激的でした。大学で本格的に数学を学びたいけど、将来の道を考えて迷ってしまう人は多いかと思います。私はいま電機メーカーで研究職として働いています。入社前の電気機器についての知識は乏しいのですが、熱意があれば就職活動も苦労しませんでしたし、働き始めてからも数学の基礎知識は全てに繋がっていると感じています。何より専門の数学の理論にひたすら向かい合った経験は、研究職に活きています。卒業学科に縛られずに意欲次第で自由に将来を切り開けるところが、数理工学科(新・数理科学課程)の最大の魅力だと思います。

 

小西 綾香(地方公務員・事務職、2015年入庁)

卒業研究のゼミでは、数学の専門書や文献に書かれている内容を正しく理解することと、自分が理解した内容をどうすれば他の人にわかりやすく伝えられるかということを意識して取り組みました。また、将来の選択肢を多くもつために教職課程も履修しましたし、部活動では茶道部で部長を務めました。現在のお仕事は直接数学を使う業務ではなく、窓口での市民対応の業務ですが、来庁される方々に複雑な制度の説明をする際に、ゼミを含めた大学4年間の経験を早速活かせているように思います。数理科学課程では、様々なことを両立しながら、将来どのような仕事に就いても必要となる基本的な力を十分養うことができます。みなさんもぜひ、やってみたいことにどんどんチャレンジし、充実した大学生活を送って下さい!

 

尾林 千恵(株式会社りそな銀行、2013年入行)

数理科学課程では、一つの答えに向かう数学のみでなく、問題解決に向けて自分なりのアプローチを考える力をつけます。さらに、問題解決のための数学にとどまらず、それが他分野でどのように応用できるかを考える力も求められます。私は大学院で数理統計学を専攻しました。その研究を通して得られた結果は、工学の分野だけでなく、医学や経済学など、様々な分野で応用されていることを知り、とてもやりがいを感じました。大学院修了後も、大学で学んだことを活かした仕事がしたいと思い、今は数学の専門職に就いています。数理統計学の専門的な知識はもちろんのこと、求められている成果を出すために、論理的に道筋を立てていくという姿勢も、日々の業務に役立っています。

 

杉浦 明日香(シャープビジネスコンピュータソフトウェア株式会社、2012年入社)

SEとして内定をもらった私ですが、プログラミング経験はほぼゼロで入社。研修の初めは講師を困らす問題児でした。しかし、研修2週目に入ると、この問題児が誰よりも早くプログラムを組めるように!プログラミングにおいて重要な、どう組むかの道筋を考えられる論理的思考能力が、数理工学(数理科学課程)で勉強するうちに自然と身についていたのだと思います。数学に興味があるみなさんはこの思考能力の持ち主だと思います。府大の数理科学課程でその才能をもっと伸ばしてみてはいかがですか? 正直、卒業研究であんなに必死こいてやった微分方程式はもう解けないと思うけど(先生ごめんなさい)、数理工学で学んだことはちゃんと私の社会人生活に役立っています。